【2000年の代理人交渉について】

  • 現状

    粘り強い交渉の結果、球団側もこれを拒絶できないことを認め、2000年度の契約更改交渉より、日本プロ野球選手会公認代理人制度を試験的に実施することになりました。

    今後、選手会は、実施に伴う問題点を見極め、球団側、その他関係者との間で十分な意見交換を行い、2001年度に本制度を本格的に導入することを予定しています。

    なお、球団側は次のような条件を提示しております。

    1. 各プロ野球球団は2000年オフの選手契約交渉に限り、希望する日本人選手について、代理人(立会人)同席による交渉を認める。2001年オフ以降については協議機関を設け、検討する。

    2. 代理人は日本弁護士連合会所属の日本人弁護士に限る。選手会から提出されている規約案は、今年は採用しない。

    3. 選手契約交渉にける選手の同席に関して
      初回の交渉には選手が同席する。二回目以降の交渉について、球団と選手が双方合意すれば、代理人だけとの交渉も認める。二回目以降は、選手が同席していた場合でも、双方合意すれば、選手が一時的に席を外し、代理人だけとの交渉となることも認める。

    4. 球団側は、一人の代理人が複数の選手と契約することを認めない。

    これらに対する選手会の意見は次のとおりです。

    1. について
      代理人による選手契約の交渉は、法律上当然に認められる選手の権利ですから、2000年のオフに限りとする球団側の提示する条件には同意できません。しかし、選手会も代理人による交渉が抱える問題点については、十分認識しておりますので、今後球団側との間で協議機関を設け、検討することについては積極的に取り組んでいきたいと考えております。

    2. について
      選手会は、代理人による交渉が抱える問題点について、十分に配慮するために、日本プロ野球選手会選手代理人規約を作成いたしました。同規約は選手会の内部規約であり、2000年オフから試験的にこれを運用しております。選手会はこの試験的な運用状況をふまえながら、2001年オフからの本格運用を行う予定です。なお、代理人の資格者については、試験的な運用状況ということもあり、弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)の規定による弁護士に限っております。

    3. について
      初回交渉における同席については、球界での代理人交渉導入の初年度である本年において実際の代理人交渉をスムーズに開始するという趣旨を考え、あくまで2000年限りの暫定的なルールとして同意しましたが、二回目以降の交渉についても球団の意思によって選手を強制的に同席させることが可能となるような提案については同意できません。同席の必要があるか否かは、個別の交渉における具体的事情に鑑みて判断されるべき性質のものであり、球団が一律に選手の同席を強制する形での合意はやはりできないというのが結論です。 今年に関しては、次のような点を合意事項とする旨提案しました。
      「二回目以降の交渉については、選手の同席は任意とする。但し、球団が選手の同席を希望した場合には、選手は球団の希望に対して相当な配慮を行う。」

    4. について
      一人の代理人が複数の選手を代理することで生じる問題点、弊害(利益相反の問題や、いわゆるスーパーエージェントの問題など)につきましては、今年は代理人交渉導入の初年度であることに加えて、我が国における弁護士人口やその業務実態、及び不正行為に関して日本弁護士連合会の懲戒制度で対応できることなどから考えれば、少なくとも今年オフの契約交渉に関しては、現実的には問題にならないと考えています。かえって、我が国における弁護士人口とその業務実態の中で、実際に今年オフにプロ野球の代理人交渉業務を担当できる弁護士の数ということを考えると、球団側の提案のように、一人の代理人が一人の選手しか担当できないとすれば、実質的に選手の代理人選択の自由は著しく害されてしまうことになり、代理人交渉を導入する意義が失われる結果にもなりかねません。ただし、選手会は、代理人が担当できる選手の人数等に関する制限については、今オフの代理人による選手契約交渉の実態を踏まえた上で、選手会と球団側との代理人制度に関する協議機関における今後の検討課題としたいと考えております。

  • 代理人を利用した契約交渉までのスケジュールは?

    契約交渉に際してはおおむね次のようなスケジュールになります。

    契約交渉日の10日前まで

    1. 球団から契約交渉日の通知
    2. 選手会に代理人を利用したい旨連絡
    3. 代理人による選手会への登録
    契約交渉日の1週間前まで
    1. 球団に対して代理人を利用する旨通知
    契約交渉日
    1. 代理人を利用した契約交渉

    1.、4.のスケジュールについては、球団から提示されている条件ですが、特段の支障がない限り(複数回目の交渉からの代理人の利用であり、選手が球団に対して代理人の利用を通知するまでは)は、そのような球団側の希望を尊重しようと考えております。

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